こちらは朝日の香港支局からの文章。
来夏に開通する中国南部の広州と香港を結ぶ「広深港高速鉄道」(全長140キロ)で、香港政府は中国本土の法律を香港内の区間でも適用する方針を決めた。香港の駅で本土の職員が出入境や通関手続きをおこなうほか、香港を走行中の車内の犯罪行為も、本土の警察官が取り締まるという。 現在、広州と香港を結ぶ直通列車だと、乗車前と下車後に、広州側と香港側でそれぞれ手続きをするため、時間がかかる。一方、広深港高速鉄道では、香港の西九竜駅の中だけで手続きを済ませられるうえ、乗車時間も直通列車の半分以下の48分。香港政府は手続きが簡素化されるうえ、本土の高速鉄道網ともつながると利点を強調している。
香港政府は、西九竜駅の一部を本土に貸し出すだけで、香港の高度な自治は保障されるとするが、香港の憲法にあたる香港基本法には、外交などの一部を除き、本土の法律は香港では適用しないと明記されているため反発が出た。民主派からは「乗車中に(中国の人権活動家、故劉暁波氏が起草した中国の民主化を求める)『08憲章』をフェイスブックでシェアしたら、拘束されるのではないか」といった不安がでている。