今年秋に予定される中国共産党大会で、習近平党総書記(国家主席)が2期10年ごとに世代交代を進めてきたこれまでの慣例を破り、引き続き政権を担う可能性が高まっています。習氏は権力集中を強めるため、かつての毛沢東のポストである「党主席」を復活させるのでは、との臆測まで出ています。長期政権によって、習氏は中国をどこへ導こうとしているのか。中国共産党史研究の第一人者である石川禎浩・京都大学教授に聞きました。
番外編
今年秋に予定される中国共産党大会で、習近平党総書記(国家主席)が2期10年ごとに世代交代を進めてきたこれまでの慣例を破り、引き続き政権を担う可能性が高まっています。習氏は権力集中を強めるため、かつての毛沢東のポストである「党主席」を復活させるのでは、との臆測まで出ています。長期政権によって、習氏は中国をどこへ導こうとしているのか。中国共産党史研究の第一人者である石川禎浩・京都大学教授に聞きました。
――米ホワイトハウス高官や国務省高官を務めたラッセルさんはオバマ政権当時、副大統領だったバイデン氏の訪中も同行していますね。
(聞き手・ワシントン=園田耕司)
「チナ(中国)!チナ!」
国境を越えて隣国ウクライナへと侵攻し、街を、暮らしを破壊し、人々を虐殺する。ロシアの軍事行動に対して、これが現代に行われることか、と思う人が多いだろう。ロシアはなぜこうなのか。長年にわたりこの国の対外行動を見つめ、考えてきた岩下明裕さんに聞いた。
(中国総局長・林望)
「近江源氏先陣館」 吉右衛門の遺志、継承の秀演。
菊之助が岳父・吉右衛門の遺志を継ぐ初役「盛綱陣屋」。眦(まなじり)を決した秀演である。
「注進受け」に腹が薄い憾(うら)みはある。が、凜乎(りんこ)たる口跡と明晰な理知はすばらしい。危殆(きたい)に瀕する伝統歌舞伎の継承を担う菊之助にとって、亡き吉右衛門の孤高求道の生涯は、自身の内面をいかに深め富ませるか、志操を問い直す鑑(かがみ)となり続けるだろう。
二代目鴈治郎を思わせる吉弥の微妙(みみょう)が実に良い。線の細さを熱意で補い、随所で竹本を活かすセリフ術が冴えている。ダレやすい「三悪道」の件(くだり)が、丑之助の小四郎の特筆すべき名演と相俟(あいま)って手に汗握る見どころになった。梅枝の篝火(かがりび)は心の裏付けが周到。最後の駆け付けに裂帛(れっぱく)の気迫が加われば申し分ない。莟玉の早瀬は手に余る役ながら精確な学習成果。片岡亀蔵休演の代役・橘三郎の時政は並み居る共演者に遜色ない古怪な大きさが嬉しい(7日所見)。
種之助の伊吹藤太の身体能力には三津五郎の再来たることが期待される。萬太郎の信楽太郎の謹直。小川大晴の小三郎の快活。又五郎の和田兵衛の腹に徹(とお)った手強さ。志半ばで惜しくも斃(たお)れた吉右衛門哀悼の心か、総員が尋常ならざる緊張感を漲(みなぎ)らせる。
端厳堅牢で芝居気十分の葵太夫が見事。先代猿之助が根を養い、歌右衛門が枝葉を茂らせ、吉右衛門が花を咲かせた彼の語り芸が次世代継承の要となって、小四郎の出から長丁場を貫くさまは実に壮観である。
入門解説は萬太郎の弁舌すばらしく絶好の観劇誘導となった。ただしNHK大河ドラマに媚びた売り込みは感心しない。歌舞伎に親しんでもらいたい今の若者の多くはテレビなど見ないものだ。
(村上湛・明星大教授)
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