香港郊野遊行・續集

香港のハイキングコース、街歩きのメモです。

2021年06月

今年最初の黒色暴雨警報

「国安法から一年」(朝日・有料記事より)。

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 香港の繁華街、銅鑼湾(コーズウェイベイ)。民主派による反政府デモの集合場所だったビクトリア公園を見下ろす高層ホテルに異変があったのは、昨年7月初旬のことだった。
 全面ガラス張りで2階まで見通せていたエントランスは、白いアクリル板で目隠しされた。青いシャツに黒いズボン姿の男たちや、カーキ色のつなぎに銃を腰に携えた「特務警察」が道行く人を鋭い目で見ている。ここに午前8時すぎから、マイクロバスや黒いミニバンで送迎される20代~50代ぐらいの男女が、無言で出勤するようになった。

 ホテルは、中国への反体制的な言動を取り締まる香港国家安全維持法(国安法)が施行されてから1週間ほど後、中国政府の出先機関「国家安全維持公署」が一棟丸ごと借り上げて本部として使い始めた。

 「彼らは、中国本土の公安省と、外国人スパイを摘発する国家安全省の2系統から派遣されている」。中国政府関係者と香港政界の有力者はそう話す。

 公署の鄭雁雄署長は広東省スワトー市トップの書記時代に、党の末端組織の腐敗に反発した村民が自主選挙を行った「烏坎村事件」を、硬軟織り交ぜて収束させた「実績」がある人物。他の幹部4人は、公安と国家安全部門のエキスパートだ。ただ、公署内部の実態はベールに包まれている。

 6月、公署職員たちの動きを探った。

 ある日の午後8時、約15人の職員を乗せたマイクロバスが公署本部を出た。銅鑼湾から東へ10分ほどのホテルで3人ほどが降りた後、バスは湾岸のバイパスで今度は西側に向かい、乾物街近くのホテルに到着。ここで全員が降りた。

 関係者によると、この二つのホテルも中国政府が全棟を借り上げ、公署職員の宿舎にしていた。両ホテルの入り口付近では、やはり青シャツに黒ズボン姿の男たちが規制線をはって警備していた。

 ある夜、30代くらいの男性がスマホで誰かと連絡を取りながらホテルから出てきた。徒歩2分の中華料理店に入り、壁を背にした丸テーブルに座った。数分後、男性より少し若い2人が合流。さらに5分後、別の男性も加わり、4人でドイツブランドのビールで静かに乾杯をした。

 「来、来(さあ、さあ、食べよう)」。聞こえてくるのは、香港で使われる広東語ではなく、中国の標準語「普通話」の北方なまりだった。4人は広東省潮州風の鶏の手羽元の煮込みなどの料理を1時間あまり楽しみ、公署に戻った。

 店関係者によると、4人はよく食事に来るという。左手の薬指に指輪をしている男性もいた。ある職員は店員にはわずかに心を許したのか、単身赴任であること、自分たちが「公安職員」であると明かした。

 香港政府は公署の新たな本部向けに、九龍半島の海沿いに土地を用意した。公署と関係を持つ親中派によると、数年後、ここに本格的な本部ビルを建てて移転し、職員も大幅に増員される見通しという。

 国安法が施行されて1年。民主派の議員やメディア創業者、民主活動家らが国安法に違反したなどとして次々と投獄されている。中国政府が、「高度な自治」を認めてきた香港の統治を国安法によって根底から変えてしまったためだ。

 そのきっかけは、2019年、事件の容疑者を中国本土に引き渡せる逃亡犯条例改正案をめぐり、市民が繰り返した大規模な反政府デモだった。強硬な取り締まりを続ける警察と衝突し、11月には若者らが香港理工大に立てこもり、火炎瓶や催涙弾が飛び交う事態になった。

 中国政府に近い親中派メディアの幹部は「香港政府にはこの街を管理できないと見切り、党中央が直接統治に乗り出した」とみる。

 中国政府主導で国安法を定め、国の安全維持に責任を持つ「国家安全維持委員会」も設置。同委の顧問となった駱恵寧氏は、中国政府の香港出先機関「中央駐香港連絡弁公室」の主任だが、本土では山西省トップなどを務めた共産党幹部で、実質的な影響力は林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官をはるかに上回る。

 そして「直接統治」を最も象徴するのが、国家安全維持公署だ。国安法には、公署の職員は香港の法律を順守するよう書いてあるが、「身分証明書を持って国安法のもとで仕事をしている間は、香港当局から調べられたり、勾留されたりすることはない」とも明記され、事実上の「治外法権」が与えられている。

 香港警察の徹底した取り締まりには、公署の指導だけではなく、忖度も働いている可能性がある。公署と関係を持つ親中派は「彼らも官僚だ。北京がなにを欲しているのか、自ら考え、北京が求める以上の行動を取ることもある」と話す。

 不透明さも際立つ。2月、香港政府の予算案に突然、「国家安全維持」の名目で80億香港ドル(約1130億円)が初めて計上された。香港メディアは「公署職員の給与などに充てられる」と報じて追及したが、警察を管轄する李家超保安局長(当時)は「戦争の機密のようなものだ」として非公開を貫いた。

 中国共産党に批判的だった香港紙「リンゴ日報」が廃刊に追い込まれた24日の翌日、摘発を指揮してきた李氏を、香港政府ナンバー2の政務長官に抜擢する異例の人事が発表された。

 25日の記者会見で、中国共産党による人事ではないのかと詰め寄られた林鄭氏はこう答えた。「最も優れた人を選んだまでです」

(香港=奥寺淳)

BBCが蘋果弾圧をまとめて。

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